宮内貴久(みやうち たかひさ)

山形県西置賜郡飯豊町
山形県西置賜郡飯豊町
八王子市南町山車
八王子市南町山車
〒112-8610 東京都文京区大塚2-1-1
お茶の水女子大学 大学本館327研究室
TEL/FAX 03-5978-5797
Email miyauchi.takahisa@ocha.ac.jp

専門

民俗学 文化人類学

プロフィール

1966年1月岩手県に生まれる。
1989年3月筑波大学第一学群人文学類卒業
1997年3月筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科文化人類学専攻単位取得退学
1997年4月日本学術振興会特別研究員PD(2000年3月まで)
2000年4月聖徳大学人文学部日本文化学科専任講師(2004年9月まで)
2004年10月お茶の水女子大学生活科学部人間生活学科生活文化学講座助教授
2007年4月~お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科文化科学系准教授
学位 博士(文学) 2003年筑波大学

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研究の概要

私は人間がいかに環境を認識し、生活の場である住居を造り上げてきたかを主要な研究テーマとし、全国各地で民俗調査と民家調査を行ってきました。
第一のテーマは、東アジアの建築に多大な影響を及ぼしている風水が、日本本土においてどのように受容され展開されてきたかという問題です。その歴史的展開と実態を史料と調査資料の両側面から歴史民俗学的に考察しています。
第二のテーマは、民家調査により建築学的に住居の間取りの変遷と住まい方の変化を明らかにし、さらに部屋の使用法や民具・家具の問題も含めて、住まい方を明らかにしていく作業を続けています。「口承」「書承」「民具」の三点から総合的に調査し、文献資料による歴史研究を行うことにより、通時的に住生活を多角的に解明することに努めています。
第三のテーマは、民俗社会における文字文化の在り方を研究しています。従来の民俗学では、民俗はその地で独自に育まれた文化として捉えられてきましたが、文字を通して各地の文化を受容し、それまでの地域の文化と融合し定着していく歴史的過程に興味があります。具体的作業としては、会津地方を中心として職人巻物の調査研究を行っています。これは職人の位相を解明するに留まらず、民俗と文字文化を考察する視点も含みます。民俗社会における書物の位相、近代教育、読書生活、リテラシーの問題、すなわち生活の中の文字文化を積極的に扱っています。

伊豆
伊豆
京都
京都
会津
会津

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風水研究

家相図 山形県東置賜郡川西町
家相図 山形県東置賜郡川西町

風水とは、土地の気の流れと土地の相(地相)の陰と陽を判断することによって、そこに住む人々に降りかかる災禍を防ぎ、幸福を招こうとする考え方とその実践を意味します。3世紀の古代中国で体系化された風水説、東アジア・東南アジアに広く受容されていきました。日本も例外ではなく、わたしたちの民俗文化にも多大な影響を与えてきたとされます。日本本土では、18世紀末から風水が、家相という形で、庶民の間でも行われるようになりました。
風水と言う言葉は、今日ではたいへんポピュラーなものとなりました。しかし、日本における風水研究は、まだこれからという段階です。日本における風水の受容と展開の問題の解明に努めています。

奈良県天理市
奈良県天理市
泉水之次第
泉水之次第
家相の民俗学市
家相の民俗学

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民家研究

現在の日本の民家研究は、建築学、地理学、家政学、文化人類学などさまざまな学問分野から研究が進められています。私は、民家という空間がいかにして創造されたのかと言う問題、民家に暮らす人々が日常生活の場面でどのように部屋を使用し空間を認識しているのか、屋敷地と家屋に祭祀されている神々の問題、結婚式や葬式など非日常生活の場面での部屋の使用法などの問題に取り組んでいます。これまで、福島県大沼郡昭和村・只見町、茨城県つくば市・牛久市・岩井市、石川県輪島市などで、建築学者などと共同調査研究を進めてきています。また2003年度からは、茨城県真壁町の伝統的建造物群保存調査を始め、町並み保存の問題にも取り組んでいます。

富山県井波町
富山県井波町
徳島県脇町
徳島県脇町
愛媛県内子町
愛媛県内子町

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職人巻物研究

福島県奥会津地方には、大工、屋根葺き、元山、狩猟などさまざまな職人がいます。職人達は、師匠の元で修行を行い、一人前として認められると、師匠から巻物が伝授されます。歴史学では、職人巻物は中世以来、特定の職能集団がその職能の由緒と特権を記した文書で、一種の免許状の性格を持つとされています。また、職人の由緒をめぐる研究が進められています。
現在も巻物を伝授するという民俗が残されているのは、事例はたいへん珍しく、その実態について「職人巻物研究会」を組織して、神奈川大学日本常民文化研究所の協力を得て調査研究を進めています。

番匠巻物 福島県大沼郡金山町
番匠巻物 福島県大沼郡金山町
上棟式 福島県南会津郡只見町
上棟式 福島県南会津郡只見町
番匠巻物 福島県大沼郡金山町
番匠巻物 福島県大沼郡金山町
上棟式 福島県南会津郡只見町
上棟式 福島県南会津郡只見町

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授業の概要

1年次

1年次には民俗学の概論を学び、基礎的な知識を学びます。できれば、文教育学部で開講されている文化人類学も受講することが望ましいです。

*科目名 民俗学

2年次

2年次には社会伝承、生業・衣食住、儀礼(年中行事・人生儀礼)、信仰伝承、口承文芸など各分野について掘り下げて学んでいきます。

*科目名 民俗文化史各論、民俗文化史概論、歴史民俗文化論

3年次

3年次からは演習が始まります。演習では、文献や論文など資料の探し方を学び、口頭発表を行っていきます。また、夏休みにはフィールドワークを行い、基本的な調査方法を学びます。卒業論文はフィールドワーク、あるいは文献資料を用いて作成することになります。フィールドワークで卒業論文を作成するためには、3年次冬休み頃から調査地を決めて、基礎的な資料を集める必要があります。

*科目名 生活文化史基礎演習、生活文化史演習、生活文化実習

2009年度-前期-
『モノ誕生「いまの生活」』(水牛くらぶ編、晶文社)の輪読
2009年度-後期-
『暮らしの中の民俗学』1~3(波平他編、吉川弘文館)、『生活学 衣の百年』『生活学 食の百年』『生活学 住まいの百年』『生活学 台所の百年』『生活学 家庭生活の百年』(日本生活学会編、ドメス出版)の輪読
ゼミ風景
ゼミ風景
ゼミ風景
ゼミ風景

4年次

4年次は、各自が卒業論文のテーマを選び、それぞれ資料の収集、調査と卒業論文を作成します。また、夏期にはゼミ合宿を行なっています。
2008年度は群馬県伊香保温泉で行いました。集中して勉強するだけでなく、温泉を楽しみ、伊香保温泉街を散策しました。

ゼミ合宿
ゼミ合宿
ゼミ合宿
ゼミ合宿

民俗文化史演習

ゼミ合宿
ゼミ合宿
卒論発表
卒論発表
卒論発表
卒論発表
ゼミ風景
ゼミ風景
ゼミ風景
ゼミ風景
ゼミ風景
ゼミ風景

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生活文化実習

2005年度 茨城県桜川市真壁町-年間行事・人生儀礼の民俗調査-

茨城県真壁郡真壁町
茨城県真壁郡真壁町

2006年度 東京都江東区門前仲町-戦前から昭和30年代までの生活史調査、下町生活の実態-

東京都江東区門前仲町
東京都江東区門前仲町

2007年度 東京都中央区月島-戦前からの生活史調査-

東京都中央区佃島
東京都中央区佃島
東京都中央区佃島
東京都中央区佃島
東京都中央区佃島
東京都中央区佃島

2008年度 東京都八王子市南町-八王子祭・山車調査-
祭礼に関する聞き書き調査だけでなく、祭礼当日に参与観察をしました。南町町会のご厚意により法被を着て山車を曳いて八王子の街を練り歩きました。真夏の暑い中、汗をかきながら実際に山車を曳くことにより、山車の重さ、微妙な高低、曲がる時のコツなどを体験することができました。

八王子祭・山車調査
八王子祭・山車調査
八王子祭・山車調査
八王子祭・山車調査
八王子祭・山車調査
八王子祭・山車調査

2009年度 東京都八王子市南町-八王子祭・山車調査-
今年度は、昨年度に引き続き八王子祭りの祭礼調査を行いました。祭礼前日の会所場設営・提灯の取り付けにも参加しました。祭礼当日は、全員浴衣姿で参加しました。たった一年ですが、祭礼に新たな要素が加わる現場を体験でき、祭礼のダイナミズムを実感した調査でした。

八王子祭・山車調査
八王子祭・山車調査
八王子祭・山車調査
八王子祭・山車調査
八王子祭・山車調査
八王子祭・山車調査

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フィールドワーク

民俗学は大学や図書館で、文献を読むだけでは研究できません。日本中の様々な地域に行き、そこでフィールドワークを行います。私も日本中いろいろな所でフィールドワークを行ってきました。特に福島県会津地方、山形県置賜地方、茨城県土浦市・岩井市・牛久市つくば市、広島県因島市は、学生時代から通っている地域です。
主として民俗調査というと、古老からの聞き書き調査というイメージがあるかも知りませんが、それだけではありません。民家調査では、実測を行います。また、埃だらけになりながら、屋根裏に登ることもあります。路傍の石仏などの調査では写真撮影し、実測図を作成したりします。蔵の中に入って民具の調査をしたり、古文書や絵図を写真撮影し解読するなど、色々なことを行います。

茨城県桜川市真壁町
茨城県桜川市真壁町
福島県下郷町
福島県下郷町
愛車
愛車
福井市文書調査
福井市文書調査
福島県只見町小笠原流礼法調査
福島県只見町小笠原流礼法調査


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卒業論文

民俗学研究室の卒業論文のテーマは学生自らが自分の関心で決めますので、下記のようにさまざまです。文化財行政・博物館事業など固いテーマから、腐女子・メイドカフェなどサブカルチャーと呼ばれるテーマなど多彩です。しかし、テーマはさまざまですが、聞き書き・参与観察・アンケートなどフィールドワークにより、自分の足で一次資料を集めて卒業論文を書くということでは共通しています。民俗学研究室では、こうしたフィールドワークを重視した教育研究を進めています。

2005年度

2006年度

2007年度

2008年度

2009年度

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卒業後の進路

卒業後の進路は進学と就職の二つがあります。

進学

進学では、博士前期課程では本学大学院人間文化創成科学研究科比較社会文化学専攻生活文化学コースで、民俗学を学ぶことができます。博士後期課程では本学大学院人間文化創成科学研究科比較社会文化学専攻国際日本学領域があります。

就職

就職先は公務員と企業へ就職する者が多いですが、特に特定の業界に就職するという傾向は見られません。

公務員
外務省南西アジア課、福井市役所など
企業
H.I.S、紀伊国屋、JRシステム(株)、パナソニック電工、そごう、(株)竹尾、りそな銀行、三井中央信託銀行、労働中央金庫など

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